MAIN DOCK-A   USS.VOYAGER NCC-74656  2004-11
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 E型テストから様々なノウハウを

 

YDDとして最初に取りかかったのはE型ですが、手探りで作っていたE型をちょっと休んで作ったのがU.S.SVOYAGERです。

スクリューは使いたくないのと、E型で断念した点滅航行灯を搭載したいというコンセプトで製作に取りかかりました。しかし実際取りかかると更に様々な問題が・・・。と言うわけで密かに直前までテスト、改修を繰り返してのアクアミーティングデビューとなりました。
2004/12月のアクアモデラーミーティングでのテストデビュー後、間に合わなかった塗装の一部修正と、ポンプユニットの若干の改良を行っています。

2005年のJAMSTEC一般公開では2回デモンストレーション走行を行いましたが、3回目にはモーターのブラシが壊れて過電流によりアンプが燃えて3回目はリタイヤしてしまいました。その後モーターを飛行機用の280モーターに換装、アンプも飛行機用のアンプに交換、現在に至っています。

 
     

 モデル仕様

 

USS-VOYAGER  モデル情報
・ベースモデル:モノグラム U.S.S.VOYAGER +DLM製クリアディフレクター

走行メカニズム
・推進方式 ポンプジェット
・舵取り方式 上下方向は円盤部前方の透明プラ版の潜水舵、
 左右は推力偏向ノズルシステム

コントロールシステム
・4ch R/C システム
・サーボモーター(GWS-PICO×3)
・アンプ GWS 300
・受信機 REX5
・バッテリー 動力用ニッケル水素 単4型6本 7.2v
・動力用モーター 石油ポンプ (speed280モーターに換装)

電飾システム
・点灯用LED 高輝度3mmLED×10個
・点滅灯用LED 高輝度3mmLED×4個 LED点滅回路
・点灯用/点滅用バッテリー 単4型×6本(各3本づつ)

 
     

 世界初の水中R/C宇宙船?

 

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2004年11月走行テスト開始。

たぶん、このヴォイジャーが世界初の水中R/C宇宙船だと思います。E型エンタープライズが現在休止中なのはテスト時に満足な結果になっていないからですが、新しい艦をテストするたびにいろいろな問題やそれを解決するアイデアが生まれるので、問題が解決した順番で完成しているというのが事実です。

ヴォイジャーは全長約52cmで、内部スペースもメカを積み込みやすく改造には最適なモデルでした。ディフレクターはどうしても光らせたかったので、DLMのクリアパーツを購入して使用しています。また、デカールもモデル付属のものではなく精密デカールを購入して使用しています。


 メカ構成

 

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センターの青いボックスがメカボックス。その両サイドに対称には位置しているのがアルミボックスのバッテリーケース。船体中央部に動力用のアルミのバッテリーボックス。配線は特性水密コネクターで結線しています。

円盤上下の固定はアルミサッシ用のステンレスビスで固定しています。この部分はスナップフィットにしたかったのですが、強度的に断念しました。スイッチは円盤部後方のスラスターを利用してマグネットを利用したリードスイッチを動力用、電飾用に分けて配置してあります。

このスイッチはなかなか優秀でしたがリードスイッチの入手が大変なのと、大型艦などに使う大容量バッテリーの電流には耐えられないので現在はヴォイジャーのみに使用しています。


 メンテナンス分解

 

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メカユニット、電飾ユニット、第2船体、ワープナセル/ウイングも分解できます。これは塗装時に各パーツ毎に塗装できるようにするためだったのですが、別の利点があることに気づいて初期プランより進化させた形での構成になりました。

ワープナセル内部は浮力材が入っていて走行時には全体が光らなくなります。ただ、ここははめ込み式にしてあり微妙な浮力調整が出来るという利点もあります。


 電飾ユニット

 

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電飾ユニットは点灯・点滅用と各ボックスに分けてあり、重量バランスもほぼ同じにしてあります。左右どちらかだけでも機能的にはまとめることが出来ますが、左右のバランスが取れていないと走行時の安定性に欠けるのであえて重量増となる方法をとりました。


結果的に電池の容量が大きくなったため、交換時期が長くなり、電池の煩雑な交換作業を減らすことにはなりました。あと、残念なことは浮力材との関係でワープナセルの点滅航行灯の位置がオリジナルより後ろになってしまったことです。こういう部分は実際の走行を考えると妥協せざるを得ないのかもしれません。


 なるべくメンテナンスフリーに

 

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動力のポンプは灯油ポンプを改造して使っています。改造が簡単で短時間で作れるので予備ポンプも製作しました。また、コネクターで接続しているので短時間で交換することが出来ます。メカボックスは基本的にはメンテフリーになっています。

一応メンテハッチがありますが開けなければならないような時にはボックス自体を壊すということになります。リンケージの水密グリスに関してはいつでも補充することは可能です。

メカユニット前部からは前潜舵用の2本のロッド、後ろからは偏向フィン制御用のロッドが一本出ています。アンプ・受信機・サーボがすべてここに詰め込まれているので、ここの水密には特に気を遣っています。ボックス自体は2mm厚のアクリル板です。色がブルーなのは・・・きれいだという理由のみです。

このポンプユニットは雲山さんのサイト、BlueWorldに作り方を寄稿して公開しています。
エンタープライズやヤマトに使っているバスポンプの改造も解説していますので興味がある方は行ってみてください。


 そろそろメンテが必要

 

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現在考え得る耐水方法をすべて試したのがVOYAGERです。そして苦労して製作して自由に動かすことが出来たとき、それは至福の時間となります。

ですがさすがに6年以上の年月に老朽化が進んでいます。

現在でもなお走行可能ですのでかなりの長寿艦となっています。そろそろ電飾系の接触不良が目立ってきましたので大がかりなメンテナンスが必要になってきました。


 操縦性

 

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走行時には円盤部前部左右スラスター位置に透明ウイングをつけます、これは水中でのコントロールをするためですが、これは円盤部で行うより本来は船体後部で行った方が効率はいいと思います。

ヴォイジャーの操縦でこの潜舵のコントロールをマスターするまでにかなり時間がかかりました。ある時は上昇下降の潜舵に、またあるときはブレーキ代わりに・・・。

ブレーキ代わりに使うとドリフト気味に旋回し、かなり楽しく操縦できます。ですがその操縦法を見つけるまでには一年以上の時間を要しました。

このヴォイジャーはプロポミキシングと操縦方法で、宇宙に浮かんでいるような動きを生み出すことが出来るので、現在でも操縦するのが一番好きな艦です。




 

 

USS.VOYAGER and Millennium Falcon. Underwater starships SFYDD-PV06
撮影:Y_D_Dock 水中撮影:せと際の魔術師/今江科学
演出/編集:Y_D_Dock  音楽:Y_D_Dock
使用楽曲:「deep drive」 Y_D_Dock