2017-05  SFYDD RC Underwater starship
Space Battleship YAMATO 2199 Second Edition
バンダイ1/500 宇宙戦艦ヤマト2199
この2199ヤマトはSFYDDの二隻目の2199ヤマトとなります。Second Editionで通称SEと呼んでいます。1番艦の方はOLD CONTENTSのサブドックの方で解説してあります。走行性能的に大きく変わらないのですが、ノズルの構成を若干変更して左右の切れ角を大きく、そして上下の切れ角は少なくするようなノズルになっています。ピッチコントローラーを搭載しているので上下の切れ角が大きくても船体が傾いたとたんにピッチコントローラーが作動して急潜行や急浮上にならないような制御を自動的に行っているので、切れ角を大きく撮る意味がありません。それに穏やかに潜行浮上する方がスケール的に雰囲気も出ます。

テストと言っても同じ艦の同じ構成なので、浮力のバランスだけの調整です。それもほぼ同じ構成で良いので、試運転という感じになります。一番艦との大きな違いは第3艦橋を取り外しての撮影用カメラマウントの装着が出来るかどうかです。カメラ搭載機能が無いので撮影には使いません。こちらも二番艦の方は純粋にラジコン潜水艦としての細部をブラッシュアップした作りになっています。撮影用に使用すると汚れたりパーツが破損したりと色々あるので、この艦はディスプレイとして飾ることも考えたモデルになっています。
ノズルによる運動テスト    

3Dアクティブノズルの効果テストはお風呂で行っています。

艦首をお風呂の側面に付けて推力をかけるとその位置で静止する感じになります。

この時ノズルを動かすと船体自体がそれに合わせて動きます。上下左右、ノズル噴射の動きに合わせて船体が動けばノズルが正常に機能していることがわかります。推力偏向艦ならではの確認方法です。動きに合わせて艦を操る練習にもなります。

この動作テストがOKならプールに持ち出し手走行させる事も問題ありません。SFYDDの2199ヤマトは初心者でも操縦になれるのはそう難しくはないのでしょう。簡単とまでは言いませんが、操縦しやすい艦になっているのは間違いありません。

 
  ノズルの噴射テスト
   
走行シーン    

SEが走行可能になったので、早速SEを使ったビデオを作ってみました。第三艦橋のカメラ搭載マウントは付けられないので、別の方法でカメラを搭載して撮影しました。1番艦の第三艦橋はC-DOCKとの連結用の機能がありますがSEにはありません。一番艦のように第三艦橋自体を交換する方法もありますが、SEにはその機能を持たせませんでした。カメラ搭載の方法はいくつもあるので、第三艦橋に付けるマウントがなくても撮影は出来るのです。

ヤマトのシリーズ全てに言えることですが、プラモベースなので細かなパーツの破損には気を遣います。最初はがっちり接着していましたが、そうすると破損したときの交換が手間になので、今は接着剤を使わずにはめ込んでいます。予備のプラモが必要になりますが、その方が良いと判断しています。

  

  何気なく走っている裏ではなかなか辛辣な水との戦いがあります。

水圧テスト      
水中モデルの水密化は各モデラーの悩みどころです。水深で耐水性能が大きく変わるのですが、実際にどのレベルまでの耐水性能を目指すかと言うことは大きな問題です。防水試験のようなIPXというような規格はありませんが、経験的に1m以内、2m以内、3mとちょうど1mほどで防水能力が試されるのは確かです。しかも各々の深度でそのまま置いておくのではなく、動き回りますし可動部もありますから尚更です。同じメカボックスを搭載する1番艦で実験しています。水深1.5mに1時間放置、水深3.3mに1時間放置しました。この状態でも全く漏水はありませんでした、これは1mで30分というIPX7規格以上と言うことになります。
ヤマトの1番艦の方はすでにSEより3年前から就航していて、水深50cm位を安定して走行する撮影をすでに6時間以上、1.5〜2mの30分走行を数回行っていて水密ボックスのサーボケースにわずかな漏水が2回ほどありました。原因はサーボからのリンクロッドのグリス切れでした。毎回メンテでグリスアップすれば問題ないと思われるので、今回リンクロッドへのグリスタンクを追加した次第です。サーボケースの中に水滴があるのを確認してからグリスアップしていたので、水深50cmの長時間走行なのか2〜3mの水圧のせいなのか不明なのですが、どちらにしろパイプ内のグリスが少なくなったのは間違いないのでやはり全くのメンテフリー化というのは難しいというのが実感です。メインメカボックスやバッテリーケースなど可動部が無いケースには漏水は無かったので、やはり可動部は難しいのです。そして1m以内と3mだとかかる圧力の違いで水密能力の差は出てきます。3m近くを30分走らせて問題ない物は1mで2時間走らせても水密を維持できています。ところが1mで30分走らせて問題ない物も、3mで30分走らせると各部に漏水が起こったりします。そういう経験から3mで大丈夫な作り方を進化させたのがこのヤマトシリーズです。水中モデルというのは本当に水との戦いなのです。
       
1番艦(奥)とSE(手前)      
SEのテスト時に1番艦との比較のために2台持ち込んで両方走行させてテストをしています。発泡スチロール製のドックは形状が若干異なります。バッテリー交換時には艦橋部分を取り外してそこからバッテリーケースを取り出すので1番館の方は艦橋部分が置けるだけのスペースになっています。SEはバッテリー交換は同じですが、船体上部を外せるのでそのまま横に置けるように広くなっています。1番艦の方のメンテナンス分解はキット付属の展示台を使いますがSEは発泡ドックですべて行えます。これは船体の分割方法の差で、SEの方がよりメンテナンスしやすくなっています。そして展示台を別に使えるためにSE用にLED電飾を組み込んだ展示台を製作したと言うことでもあります。