2017-05  SFYDD RC Underwater starship
Space Battleship YAMATO 2199 Second Edition
バンダイ1/500 宇宙戦艦ヤマト2199

このヤマトは水中モデルとして走行やギミックを搭載するために、分割型水密ボックスを利用したウエットハル構造としています。つまり船体は水で満たされていて、必要な場所に必要なメカを水密化して搭載する方式です。このときに考えねばならないのはメカのサイズと配置する位置、そして浮力のバランスです。最終的には浮力材やおもりを使用して微調整しますが、最初の設計時におおよそのバランスを考慮しなければなりません。組み立ててから浮力材を詰め込むだけ詰め込んでも浮力が足りなくなったり、重りを乗せる場所が無かったりすると全部作り直さねばならなくなります。このあたりは経験が物を言うので、おおよそ予測して組上げるしかありません。

水中モデルの基本は上部に浮力を得る物を配置し、下部に重りを配置すると言う事になります。スクリューほど顕著には出ませんが、ポンプを使っていても回転初期の反トルクは発生するので、なるべく重りを下に配置せねばなりません。ヤマトに関しては艦橋に浮力材を、第3艦橋部分には重りを詰め込めば反トルクはほぼ打ち消せますので、非常に良い形状の船体と言えます。そのかわり前後の絞りがきつく、メカボックスのサイズと配置位置が限定されるというデメリットもあります。

使用素材    

水密ボックスは2種類の素材で作り分けています。一つはアクリル板、もう一つはアルミ素材です。組上げたアクリルケースとアルミケース、両方を組み合わせたハイブリッドタイプを使い分けています。また、使用するネジやロッドはさびないように真鍮製かステンレス製を使用します。

アクリル板 アルミ板

アクリル板は堅く、曲げに強いので耐圧や可動部の保持、ハッチなどに使用します。アルミ板は薄いためにケースをぎりぎりまで小さくでき、かつ放熱効果もあるため、可動部のないメカボックスやバッテリーケースに使用しています。アルミケースにメンテナンスハッチが必要な場合にはハッチ部分をアクリルで作成し、アルミケースと組み合わせて使用しています。

使い分けを考えると、サーボの本体やリンケージを保持するメカボックスにはアクリルボックスを使用し、可動部はないが調整ハッチが必要なものはアルミケース+アクリルハッチという組み合わせとなります。
水密メカボックス    
アクリルボックスはサーボを搭載するために使用します。リンクロッドを保持するのと、サーボ自体を保持しているので強度が必要になります。 ハイブリッドはメカ自体が動かない物で、省スペースである必要な場合のアルミケース+アクリルハッチという構成です。アンプの放熱効果もあります。 バッテリーケースはアルミ板にアルミアングルで補強して製作します。蓋に関しては水密用のパッキンを強く押さえるために、アクリル板+アルミアングルで構成。

  各個別のメカボックス群。

メインメカボックス ノズルコントロールボックス グリスタンク付きサーボケース 省スペースハイブリッドボックス
受信機、アンプ、ショックカノン回路、マグネットスイッチをまとめたメインメカボックス。 サーボホーンの上のメンテナンスハッチ付きのボックス。メンテナンスハッチはハッチを開けてロッドを外してグリスを薄く塗ったり、ロッドの位置調整に使用します。わずかな漏水ならロッドメンテナンスと共に乾燥することも可能。 後部の第3砲塔の旋回用ボックス。リンクロッドの長さが水密能力に影響するために長く伸ばしてU字型に戻してリンクするトロンボーンリンクを使用。 波動砲とピッチコントローラーのボックスも省スペースかつピッチコンの調整用ハッチを付けたハイブリッドタイプ。浮力材代わりにも使用。
       
3番砲塔リンケージ 主砲用LED配線 3Dノズル 船体結合
サーボケースと砲塔のホーンの位置が分かるホーン。砲塔の旋回にはサーボのナイロンギアを使用。水中で長時間使用する材質ではナイロンギアが動きがしぶくならないのです。ナイロンギアは不調になったサーボをバラしての再利用。 主砲のLED配線はロボットアーム用の4芯フレキシブルケーブルを使用。1番艦の線よりも細くしなやかに動くようにしていますます。 従来のノズルはXY軸を同一線上に配置したリングでジョイントしていましたが、上下を少なく左右を大きく動かすことで、前後にずらして3ピース構造にして省スペースのノズルにしました。間に隙間が多いですが推力は直進時も偏向した時にも実用上問題ありません。

上下の船体は3つのネジと波動エンジンの噴射口で固定されます。外部からネジが見えない方法でディスプレイモデルとしてもRCだと分からないようになっています。